いつの間にか2月だ。ということは、もう軽々1週間経ってしまってるのにも関わらず、あれやこれやの経験を未消化のまんまで過ごしていて悶々がまだ続きそうなため、一旦区切りとして、記録するんだぜ、なお伊勢参り

人だかり、どこへ行っても。1億人はいたと思う。お参りの時は流れ作業にならないように、集中した。神様に向き合ってるんだけど、本当はそうじゃなくて、自分に向き合う時間であって、あんな大勢の他人に囲まれた中でも、しーん、と平静な空気を感じることが出来るという不思議。信ずる神は伸夫だけ(冗談抜きです)だったはずだけど、いるなあ、と思った。このぴっかぴかな木のいい香りのする神社には、確実に大きい、大きすぎる神様が。

時間がなくて、というわけではなくて、体力的なもので限界が見えて(常にあれだけの人波の中で歩いていたら、それだけでもう、ね)、外宮・内宮・おはらい町通りだけの移動で終えてしまったから勿体無かった気がするけど、私は“風日祈宮”がとても好きだった。ここは団体さんたちのコースから外れていたからなのか比較的空いていて、清涼感が漂っていて。穴場かもです。

そうゆうわけで、悲願の赤福本店も正味10分ぐらいしか居られなかったけど、あの時あの場所で食べた赤福の柔らかさを一生涯忘れずに生きていこうと思う、と大袈裟な感涙を流すぐらいに美味しかった…ああまた食べたい…次の遷宮まで待てません……(今しがたうまいもの市で買ってきた赤福を食べながら、物足りなさに遠い目をしている私)

名古屋に来たらコメダでしょ!はずせないでしょ!予想通りの味だったけど、満足しました。珈琲自体好きな味。

名古屋、じゃなかった、三重の街は、どこもかしこも瓦屋根で、映画のセットのようだった。え、これ、ガチ?と戸惑うほどに、珍しい眺め。北海道には、ほとんどありません。ほんと、まったく、と言ってもいいほど。雪も1mmもなかったのもあるし、私は本当に遠くへ来た、と思った。しみじみするくらいに、1月の、厳冬の季節の日本だとは信じられないほど。
それで、その珍しさが当初は、歩きやすい!ヒートテックいらないし!自転車乗れるなんてラッキー!と快適さに変わってたりもしたんですが、帰りの飛行機の中から、真っ白な街並を見下ろした時に、多分南東北とかに差し掛かったあたりからきれいに整備された市街地が真っ白に変わってきた時に、もう自分でもびっくりするんだけど、涙ぼろっぼろ出てきて、「雪のあるところに帰りたくないなんて一瞬でも思った私のばかっ!」と上空3000m強の機内で猛烈な懺悔をして、ふるさと愛に改めて気づいたりもしまして、これが今回の旅のハイライト。伊勢で信心深くなったせいか(あ、実は、絵のような富士山を飛行機から見れたからってのもある、というかでかい、これ。なあにあの山!あれこそ神様じゃねえか!)妙に涙もろくなってて、ぜったい冬は雪!だってきれいだもん!!寒いし滑るし埋まるけど、その苦労も忘れちゃうぐらいの、ぐらいの、…えーと。いい旅だった。
大きすぎる神様に触れて、矮小な自分に気づかされて腑抜けになっているのは、また別な話。