キュンとしちゃだめですか?

キュンとしちゃだめですか?

題材はとてもいい。こうゆう話題、女子会ではたぶんに盛り上がることでありましょう!
でもねえ…益田さんとの年齢差もあるからなのか、この中のキュンシチュエーション、共感できるのが2割くらいしかなかったんですよね。無理矢理ひねり出してないか?これ本心からキュンとしてるか?と疑ってしまうほど、私には当てはまらなかったです。
ドアを押さえてくれるとか、指差し確認の駅員さんとか、ご飯のおかわりとか、万人受け(でしょ?)なのは、「わかるわかる」と思ったけど、メールの打ち間違いとか、メロンジュースとか、ピンバッジしてる人とか、行列に並ぶ人とか、ピンポイントすぎ!マニアックすぎ!むしろなんというか、益田さんはその背景に妄想を膨らませ過ぎて、その自分の妄想にキュンとしているっていうのが多すぎるんだよ。だからまあ、題名がね、「妄想のうえ、キュンとしちゃだめですか?」が正しいんだよね。そうゆうのなら、男脳の私だって永遠にキュンとできますわ笑。

あ、「おいで」と言われるのは、やばいです。キュンどころじゃなくて、爆死しそうになるよほんと。


夜の底は柔らかな幻 上

夜の底は柔らかな幻 上

こ・れ・は!
面白かった…………はーぁ……。恩田作品、何年かぶりに読んだけど、相変わらず面白くて、たまげました。恩田さん得意の、和製ファンタジー。勿論、忍び寄ってくるようなプチホラー要素も健在で。
“イロ” という特殊な能力を持つ“在色者”たちが、“闇月”の“途鎖国”に集う、ていう、もうこの謎のワードだけで、高まりませんか!高まりますよ私は!
えー!あれはどうなったのー!あのひとはいまどこにー!あれってどうゆう意味だったのー!と、おいてけぼりになるラスト、っていうのもまた恩田作品らしさではあるんですが(実邦が山へ入る動機が、ちょっと弱すぎる気がするんだよねえ…)、もうそうゆう煩雑なあれこれも全てどうでもよくなるような壮大な幕引きだったので、読み終わってもしばらくぽわぽわしてました、のめり込みすぎて。飲み込まれすぎて、とか言うと、ちょっとネタバレかな?すみません。

しかし、秋だからなのか、読書が進みます。楽しいです。