さようなら、コタツ (集英社文庫)

さようなら、コタツ (集英社文庫)

あーっ、大好き!中島京子作品のなかで、今んとこダントツにこれが好きだ。表題作の、“気持ちの忙しさ”は共感できすぎて、この浮き沈みを実際に経験したような爽やかな徒労感を味わえるし、「ハッピー・アニバーサリー」も娘のあらぬ場面を目撃して(友達かと思っていた女性と…!)目を白黒させる父親の動揺がリアルだし、こう、性別も年齢も境遇もぜーんぜん違う登場人物たちにすーっと同化できてしまう、不思議なほど懐の広い作風なんだよねえ。なんか、文章から一片の悪意も感じられず、安心して読めるんです。ぷっ、と思わず笑えちゃう、あったかくてかわいらしくてやわらかな短編集。


異性

異性

ようやっと読みました(図書館の順番待ち、長っ!忘れかけていたよー!)
私、自分は男よりの脳味噌だという自覚があって、そうゆう友達ばっかりだし、どっちかっつうと女性脳?っていう男子との方が気が合うんですよね。だからか、女性代表の角田さん、男性代表の穂村さん、どちらの意見にも「あー!わかるー!」てのが少なくて、「ふーん、へー、そうなのかー」てのばっかりだったの。男性/女性云々以前に、恋愛脳じゃないってことなんだな、ってことに気付いた一冊。
でも、女性は恋愛に物語性を求める、ってのはちょっと分かるかも。
面白かったですよ。そら、この二人が書いてるんだもん。