孤独な放火魔

孤独な放火魔

裁判もの(てくくりではないと思いつつ)は、もう『冷血』読んでから、私が及第点をあげられるレベルが格段に上がってしまったのだった。
裁判員に選ばれたあかつきには是非参考にしたいほど細かに裁判の様子(休憩中の時間の使い方とか)が書かれているんだけど、そんなの宝くじに当たるぐらいに確率皆無だもんなあ。


俺俺 (新潮文庫)

俺俺 (新潮文庫)

軽はずみな俺俺詐欺をきっかけに、周囲に“俺”が増殖する、というあらすじに惹かれて、初めての星野智幸。なんとなくこうなるのだろうな、と予想のつく展開で、それがすごく好ましかった。感性似てるかもなあ、と勝手に。
私だったら、自分しか周囲にいなくなったら確実に発狂するなー。発狂する前に人生から退場するなー。だって思考も行動もパターン全部一緒で全部予想もついちゃうのが心地よいって喜べるほど自分全肯定のひとってこの世にいるのかな?…いるんだろうけどね。私は絶対受け付けられないだろうな。昔の自分よりは少しは好きだけど、こんなにこんがらがってる面倒な思考回路の持ち主、周りに一人もいて欲しくないなあ。うーん。


星が吸う水

星が吸う水


心と体が、それぞれの持つ“意志” が羨ましいぐらいに分離している。女には珍しいのでは?(ゆえに羨ましいんだけどさ)どんな生き方をして、こんな境地に?気になるー
女は子宮で考える、ってどこぞの誰かの名言だけど、子宮はね、あれはけっこう阿呆だよ?一辺倒で柔軟性ないよ?(言っちゃった)