新世界 (完全生産限定盤)(文庫付)

新世界 (完全生産限定盤)(文庫付)


まだ全然聴き込んでないのですが、感想をそろそろ。
とにかくっ、伸夫様の声が良い。歌が数段上手くなった。もう御姿目にしなくとも声と吐息だけで卒倒寸前なぐらいにして(冗談抜きで)。で、一曲一曲すごく濃くて意外なほどにメロディアス。いわゆる“歌モノ”?これは、聴いて欲しいオーラが全開だなと思い、実はアシの歌詞にあんまり踏み込んだことのなかった私が、じっくり歌詞を朗読してしまった、それぐらいの、オープンな印象の音が鳴ってるなあ、と。サトマといっちゃんのことはよく分かりませんが、伸夫様に関してはめきめき進化をしている模様。かっこよさ、無限大!
歌詞に添えられているすべての写真に共通する、“ひとしずく”が、すべての曲の中で歌われている。音だったり涙だったり風だったり。世界を変える、“ひとつ”の何か。忘れてはいけない、大切な“ひとつ”のこと。音や涙や風に姿を変えて存在する“ひとつ” が、やがてあわい柔らかな光になって集っていく、最後の「白光」で収束されていく、そうゆうイメージが頭の中に浮かんでた。
伸夫は、たぶん“幸せなこと”として世界の終わりを歌っているんだろうけど、次の世界にはやっぱり、人間はもういないのかな?伸夫自身ももう、いてはならないと思っているのかな?最近のNONUKESに代表される活動見てるからか、“太陽を裏切った”(自然のエネルギーをおろそかにして原子力に頼ってしまったという罪)ことで、もう取り返しはつかないって伸夫はもう思っちゃってるんじゃないのかなあ…と考える。人間のいない世界の方が美しいんだよ、と信じる伸夫と、けれど簡単に諦めたくなくて音楽で世界を変えていきたいと足掻く伸夫がせめぎあっているような…いやー考えすぎか。

ところで、長らく悩殺ソングの第一位に輝いていた「彩-後編-」に、昨年あたりからアコースティックの「REMIND」が迫ってきていたのですが(悩殺ソングとは、伸夫様の吐息が犯罪級のエロ…もとい色気を放っている曲のことです)、今作で「SUSY」も熾烈な首位争いに参戦。うぬぬ。ちょいと系統はずれますが、「新世界」のAメロもむちゃくちゃいいです!