ユリゴコロ

ユリゴコロ

うー…………ん。アップダウンがあって引き込まれる内容ではあったんだけど、あったんだけど、なんだろうあのラストは、と。細谷さん、重要人物なのに前半の書かれ方があっさりすぎないか?
読書遍歴をたどると、あたしはどうも伏線が伏線のくせに伏せてなくて堂々としているストーリーが好きなのだと思う。…て文字にするとばかみたいだな笑。「えっ!」と最後に驚かされることが不快ではないんだけど、なんか、驚かせるためだけに隠し通してきたっていう作者の厭らしさに「うえー…」てなるの。もっと丁寧に書いてやれよ!と。せっかくの主役級に対して失礼だろ!とか、思ったり思わなかったり…うーん。いや、途中で気付かないあたしの鈍さが悪いのだな。作者のせいにしてはいかん。
しかし、家族愛の強烈さに圧倒されて本を閉じたが、読み終わってからじわじわ感動がにじんでくる。この、あとからじわじわ効いてくる感じがすきなんだよなあ、まほかるさん。